[文化庁届出受理]日本語教師養成420時間コース 講義内容

開講日程 4月、7月、10月、1月
内容と期間 通常プラン
受講期間:1年2ヶ月
基礎理論/実践的知識・能力(受講期間:1年)
教育実習(受講期間:2ヶ月)

カスタマイズプラン
日程を組み合わせることで最短8ヶ月で修了することが可能です。
受講期間、修了時期等、ご都合に合わせて、最適な受講プランをご提案いたします。
スタッフがご相談を承りますので、お気軽にお問い合わせください。

日程 [平日昼間コース]月・水・金 14:00~17:10
[平日夜間コース]月・水・金 18:45~21:55
[土日集中コース]土 14:00~17:10 / 日 10:00~13:10 / 日 14:00~17:10
センター名 えびす日本語教師養成研究センター
場所 〒537-0025 大阪市東成区中道3-15-24 福和楽玉造ビル 4階
アクセス JR玉造駅 徒歩2分
Osaka Metro 長堀鶴見緑地線 玉造駅 徒歩3分
電話番号 06-4309-5615

基礎理論

語彙・意味 日本語の語彙の特徴は何でしょうか。また、日本語の「語」はどのように成り立っているのでしょうか。この科目では、語彙に関する基礎知識を確認し、その知識を教育現場で活かして語彙指導ができるようになることが目標です。特に学習者にとって難しい類義語はどのように指導すればわかりやすいでしょうか。授業では言葉の分析方法についても学びます。
音声学・音韻論 私たちはどのようにして音(声)を作っているのでしょうか。この科目では、日本語のあらゆる音がどのように作られているかを説明できるようになるとともに、学習者が、日本語の発音の「何を」「どう間違えたか」を客観的に把握でき、その誤りに対して適切に支援ができるようになることが目標です。日本語教育能力検定試験でも、試験Ⅱにおいて、その能力が測られます。
対照言語学
社会言語学
対照言語学では、世界の言語を、言語類型論、また言語の系統から概観します。その上で、日本語と英語・中国語・韓国語の比較を通じて学習者に共通する誤用、また母語別学習者の誤用について分析します。社会言語学では、社会的な要因と言語の関わりを理解することを目標とします。また、社会方言(男女差・年齢差)や地域方言、また敬語や新語・流行語などについても学びます。
言語学 第二言語としての日本語教育を行う上で、言語の仕組み、構造、働きなど言語一般の特質を幅広い観点から知っておく必要があります。この科目では、音声学、音韻論、統語論、意味論、形態論、語用論、認知言語学など、言語学全般の知識を学びます。
文法 日本語母語話者が学校で習う「学校文法」とは異なる「日本語教育文法」について学び、初級レベルの文法指導ができるようになることを目指します。基本文型(名詞文・形容詞文・動詞文)、ヴォイス、テンスとアスペクト、モダリティ、コソアド、「は」と「が」、複文などは、日本語教師として把握しておかなければならない基本的領域で、日本語教育能力検定試験でも頻出分野です。
中上級レベルの
文型指導
初級の日本語を習得した学習者が、中上級レベルの日本語を学習する際に必要な文法表現について学びます。まず、中上級の日本語表現にはどのようなものがあるかを概観し、その教え方、学習方法などについて考えます。中上級での文法項目は文法説明中心になりがちですが、その文法項目を使って、どのような言語行動が行われるかという運用面にも目を向けた授業が行えるようになることを目指します。
日本語の歴史 日本語教育史については、戦前・戦中までの、台湾・朝鮮・関東州・旧満州・南方占領地における日本語教育について学びます。日本語研究史については、誰がどのような研究をしてきたか、また日本語史については、現在私たちが話している言語に至るまでに、どのような変化をしてきたかを学びます。
文字・表記 文字の種類、漢字(歴史、分類、国字、筆順、字体、書体、常用漢字表、同訓異字、同音異字)、現代仮名遣い、ローマ字の綴り方、送り仮名の付け方、外来語の表記など、文字についての一般的な知識と約束事を学びます。
日本語教育の背景 国内外の日本語教育の現状を様々な観点から取り上げ、日本語教師として押さえておくべき日本語教育の現状やその背景、問題点について把握します。国語教育と日本語教育の違い、日本語教育施策、国内外の日本語教育事情、日本語能力を測る試験、外国人登録者数の推移、外国人労働者受け入れ問題、日本語教育実施機関などについて学びます。
日本語教育概論 外国語教授法の変遷に加え、異文化コミュニケーション、異文化理解、異文化適応、母語習得理論、第二言語習得理論、バイリンガル理論、バイリンガル教育、教材分析、コースデザイン(調査分析→シラバスデザイン→カリキュラムデザイン→評価)、教師の成長(教育観の変遷・自己研修型教師)など、日本語教師として最低知っておくべき事柄について学びます。
評価法
テスト作成演習
評価やテストの種類、形式(評価の分類、テスト作成の留意点、テスト形式、細目表、採点に影響する要因、代表値、レンジ、標準偏差など)テスト作成に必要な基礎知識を学びます。そのう上で、実際にテスト作りを体験します。グループに分かれてテストを作成し、互いに評価し合い、学習者の能力をどのような方法で測るのが適切なのか、また学習意欲につなげるテストのあり方について考えます。

実践的知識・能力 / 教育実技

初級授業の進め方

初級レベルの学習者に対する指導法を学びます。国内における日本語教育では母語などの媒介語を介せず、絵カードや文字カードなどを教具として用いた直接法により指導します。この科目では、効果的な直接法による指導法をモデル授業や実践を通して身につけることを目的とします。最初に初級レベルの学習項目(文型)を概観し、文型導入の方法、運用力をつける文型練習とはどうあるべきか、また読解・会話の教室活動、文字指導の方法などをご紹介した後、模擬授業を行っていただきます。また、教案作成の方法についても学びます。

中上級授業の進め方

中上級レベルの学習者に対する指導法を学びます。最近の言語教育の流れでは、「目標言語/学習言語を使って何ができるか」が重視されるようになってきています。この科目ではトップダウン処理とボトムアップ処理の両方を相互に使って情報を理解するという母語話者が行っている言語処理の方法を、どうすれば身につけさせることができるかをモデル授業や実践を通して考えます。また、思考力と表現力を伸ばす授業ができることを目指します。

教育実習

学習の総仕上げとして、外国人生徒を相手に本格的に模擬授業を実施します。教案作成、必要となる教具の作成、配布プリントなど、すべて一人で準備し、授業に臨みます。そして、日本語教育の現場で求められる判断力、対応力、柔軟性を習得することを目指します。